酒癖の遺伝はない?僕はガールズバーに夢中になる
H.N/tetsu
僕の性格は静かでもなくうるさくもなく、コミュ障でもないため話しやすいと言われます。また穏やかさが良いとも褒めてもらえますが、まじめな人が集まるいっぽうで、ヤンチャ過ぎる人も集まって来るのが特徴的。
そんな僕は高校からカラオケに行くようになり、卒業までバイト代を使って毎月のように行っていました。となると中にはお酒を勧めてくる友人もいましたが、僕はルールを守る生真面目な一面があり、その点については「面白みのないヤツ」と言われることも。
ただ友人や現在通う大学の仲間には話していませんが、僕の父親は重度のアルコール中毒者だったのです。今は回復しましたが、荒れた際は母に手を上げ、挙げ句の果てには治療専門の科にかかり、入院をしていたほど。
だからこそ、断固として「お酒は20歳になってから!」と周囲に言っていた僕ですが、実際に20歳を迎えた時に環境が変わる事がありました。
大学の学費は父が捻出してくれていて、善意に甘えていたのですが、急に費用を出してもらわないと困ると、バイトを僕に命じたのです。
肉体労働を重ね、慣れないことからストレスが積み重なり、苛立ちから僕はお酒を欲するようになりました。
ふんわりとした女性とお酒を飲みたいという欲に駆られ、大人の女性がいるお店を探し始めます。
BAR・居酒屋・スナック・キャバクラ、1人行動が好きなのでオンリーなアクションでしたが、僕が辿り着いたのはガールズバー。
居酒屋でビールのジョッキを3杯飲み、フラフラと街を歩いていたとき、キャッチと思わしき、普段は相手にしない勧誘にのったのです。
キャッチ場所から歩くこと1分、着いた先がガールズバーで、そこはカジュアルな空間。
「キャッチから来た新参者だけど、お手柔らかに頼みます」と下手に出ていたものの、優秀なキャッチさんだったようでこの店は初回だけど当たりでした。
何よりも明瞭会計であることが前提ですが、僕についてくれたベテランと思わしきキャストさんのAさん(24歳)は、丁寧に説明してくれたからです。
すでに酒が入っていたものの、僕は酒癖が悪くなく、かつお酒に強いので暴走をする要素は皆無。
飲み放題でビール・ブランデーなどがありましたが、ビールはもう飲んでいたのでブランデーをお願いし、トークに興じます。
とはいえ酒が結構入っていることは見抜かれ「ストレスは溜まってない?大丈夫?」とAさんが僕を気遣ってくれる。
僕は女性が接客する店に対して、お姉さん達はお金だけを目的としていると疑っていて、Aさんはどうなのかと気になった。
そこで差し障りのない言い方で聞いてみると「確かに売上は大事で、ドリンクは注文されたら嬉しいのは本音。
でも、マナーが悪いお客さんが上から目線で来るとストレスになるから、ノンストレスで平和なお客さんが増えることの方が嬉しいかも」と、腹を割った本音を打ち明けてくれたのです。
「ちなみに、今日は平日でお客さんが少ないから言えた(笑)」と、ぶっちゃけてくれました。
僕はドリンクをすぐにせがまれると萎えるタイプですが、彼女の営業方針は良いなと思ったので、自分から言ってオーダーしてあげました。
そして僕の家庭環境、父がアル中だったこと、自分もお酒にはまることが怖かったと告げます。
すると「思い切り飲むのは週に1回、平日は1本までにしておき、ルールを決めておくとブレにくいよ」とアドバイスまでもらえました。
そんなAさんはどうやら姉が重度のお酒好きらしく、ちょっとだけ家庭環境が似ていたことでも親近感を覚えます。
話に夢中になっていたところ、彼女は他の男性客のところに行ってしまいました。安価だから付きっきりのお店と比べても、仕方がないことです。
ここが割り切れるかどうか、嫉妬心を女の子に抱かないかが向き・不向きなのでしょうけど、僕は大丈夫です。
正直、彼女を待っている間に付いてくれたキャストさんの記憶はほとんどありませんけどね。
なお、Aさんと喋っていた男性客は、電話番号を聞いていて彼女は断っていました。
そうして僕の元にまた戻ってきた時「やっぱり連絡先を聞かれることは多いの?」と質問しましたが、もはや日常茶飯事らしいです。
僕は、ルックスが高いガールズバーの子に連絡先を聞くのは、分が悪いと直感で判断したので聞きはしません。
楽しい時間はあっという間で、色々と話していると時間がきました。今日はお試しで向かったものの、思い切り満足できたのでまた来店する約束をしてお店を後に。
バイト代を学費に回し、残ったお金でガールズバーには月2回は通えそうなので、今後も行きますよ。