数々の困難の末にヤリ遂げる達成感は、ガールズバーの醍醐味!
H.N/ペロ
3度の飯よりお酒が大好きな私。お酒と同じくらい、若い女の子も大好き。そんな40代の独身男である私にとって最大のお楽しみが、ガールズバーです。
今から約1年前、例によって週末にほろ酔い状態で夜の街を探索すると、新規開店したガールズバーを発見。とりあえずどんな店なのか確認するため、入店してみました。
入って驚いたのが、店内にいる女の子のバリエーションの豊富さ。正統派からギャルまで、まんべんなく揃っています。
ご挨拶代わりとばかりに、店の黒服に言われるがまま付いた女の子が、正統派美女といった感じのマリアさん。自分でも自分のビジュアルに自信があるのでしょう、メイクらしいメイクはほとんどしていません。
「こんにちは」
「はじめまして~」
「かわいいね~!」
「お客さん、お上手ですね~」
そんな他愛のない会話からスタートしましたが、直感的に私のガールハントレーダーが作動しました。その日は1時間程度ですぐに帰りましたが、私の心の中ではすでにマリアさんを完全にロックオン。毎週末に欠かさず通い、その度にお高いボトルを入れて彼女の点数を稼ぐ作戦に出ました。
こんな世知辛い世の中ですし、私のような金払いの派手なお客さんは珍しかったのでしょう。独身男のトチ狂った金使いに目を付け、いろいろな女の子が接近してきましたが、私はあくまでマリアさん一筋。
だいぶ指名したので、お金もかなり使いました。私はガールズバーに行くともれなく酔っ払うので記憶は曖昧ですが、恐らく50万円は軽く超えていたでしょう。100万円の大台も、超えていたかもしれません。
そんな努力の甲斐あって太客になったのか、マリアさんにだいぶ気に入られたようです。出会って半年後あたりからは、彼女から他愛のないことでLINEが届くようになりました。
私の経験上、女の子からくだらないLINEが来るようになればチャンス!タイミングを見計らって、ついにおしゃれなBarでの店外デートへ誘い出すことに成功しました。ここまで来れば、ゴールは目前。
デート中は紳士的に振る舞いながらも、頭の中ではこれからの展開を予想し、何が起こっても対処できるよう準備を整えます。そんな私の計算などつゆ知らず、彼女の話は核心に近づきました。
薄々は気付いていましたが、どうも彼女はお店の中では少し浮いた存在で、そのことでかなり悩んでいるご様子。
「私、向いてないみたいだから、この仕事辞めようと思ってるんだ…」
「マリアさんはこの商売に向いていると思うよ、才能がある!」
といった感じで、いかにも教科書通りの当たり障りないお悩み相談を展開。
「ペロさんがいなかったら、私とっくに辞めてた…」
「俺も毎週様子を見に来るから、もう少しがんばってみなよ!」
「俺はいつでも、マリアさんの味方だよ!」
自分に味方がいることに嬉しくなったのか、ここで泣いてしまうマリアさん。ここまで来れば、作戦の8割は成功したも同然です。
いよいよ展開が佳境に近づいていると、私の下半身も敏感に察知し始めたのか、ムクムクが止まりません。
…そんな矢先、思いもかけないハプニングが発生!勢いに任せて飲み過ぎたマリアさん、悩みを打ち明けたのと同時に緊張が解けたのか、リバースしてしまいました。騒然とする店内。
しかし、ガールズバーマニアの私は、こんなことではめげません。普段から女の子のジラシには、耐性ができているのです。むしろこの逆境を、チャンスと捉えます。
暴走直前の下半身を何とか制御しつつ、「ごめんなさい…」と泣きじゃくる彼女を、ひたすら介抱し続けました。逆境を逆手に取って、「誠実な人」という印象を植え付ける作戦です。とりあえずその日は、マリアさんをタクシーに乗せて帰しました。
その2日後、「おとといはごめんなさい。今度お詫びします」とのLINEが届きます。もはや、私とはお店ではなくプライベートで会う人という認識が、彼女の中でも成立しているのでしょう。どうやら、私の作戦は功を奏したようです。
1週間後、お店を休んでご飯をおごってくれるというので、お言葉に甘えて再出撃。前回の反省を踏まえ、あまりお酒は飲ませないようにします。
ひとしきり会話も盛り上がったところで、どさくさに紛れて肩に手を回すと、拒絶する素振りもありません。「完堕ちしたな」と確信した瞬間です。
ついに念願成就!お酒も会話もほどほどに、その晩のうちにホテルに連れ込み、マリアさんを美味しくいただいた次第です。
それからほどなくして、彼女はお店を辞めてしまいました。どうしても、店の雰囲気が合わなかったようです。
気まずいのか、私にもLINEをくれなくなりました。私からもLINEはしていません。お店を辞めた女の子にこちらからLINEをするのは、自分の中でのルール違反だからです。
もう会えなくなったのは残念ですが、1度だけでもオイシイ目に遭わせてくれたマリアさんには、感謝の気持ちしかありません。
気に入られるためひたすら貢ぎまくり、やっと店外に連れ出したと思ったらリバースされ…。そんな数々の困難の末にヤリ遂げる達成感は、まさに格別!何物にも代えがたい充実感があります。これぞガールズバーの醍醐味と言っても、過言ではないでしょう。